奇想天外なリオ五輪。ブラジルは初優勝、ナイジェリアは日本戦であわや大遅刻
自国開催となるリオ五輪で初優勝を遂げたブラジル代表【写真:Getty Images】
起こった時期:8月3日~20日
開催国として、そしてサッカー王国の名にかけて負けるわけにはいかない。ブラジル代表が国中から発せられた巨大なプレッシャーに打ち勝って解き放たれた時、選手たちの顔には歓喜の笑顔があった。
ドイツとの決勝はPK戦までもつれる死闘となった。最後はオーバーエイジ枠でドイツ代表に選ばれていたニルス・ペーターゼンが失敗して試合終了。5人全員が成功していたブラジルが悲願の金メダルを手にした。
日本代表はグループステージを1勝1分1敗で終え、決勝トーナメント進出を逃した。直前でエースだった久保裕也を所属クラブの事情により招集できないことになり、プランの大幅な変更を余儀なくされアジア王者のプライドを示せなかった。
そして対戦相手にも惑わされた。日本と初戦で対戦するはずだったナイジェリア代表は、選手たちがボーナスの不払いを理由に試合のボイコットを示唆して内輪揉めが勃発。チームの資金不足などもあって直前合宿地のアメリカからなかなか飛び立とうとせず、結局ブラジルに到着したのは試合開始6時間半前だった。
それでもピッチに入るとエンジン全開。日本から5得点を奪って5-4で初戦を制し、結局ベスト4まで進出する快進撃を見せた。本当にギリギリのチーム状態で日本戦に遅刻しかけたのか、あるいは時差ぼけや事前の偵察をかわすための意図的な遅刻だったのか、いまだ真相は闇の中だ。