キックオフは前に蹴らなくてもOK! 競技規則が大幅改定
競技規則改定によりキックオフは後方に蹴ることが許されるように【写真:Getty Images】
起こった時期:6月1日
国際サッカー評議会(IFAB)は3月、2016/17年度の競技規則改定を決めた。同評議会130年の歴史上最も広範囲にわたるとも言われる今回の改正の影響は、すでにピッチ上にもあらわれている。
従来のルールでは「ボールは、蹴られて前方に移動したときインプレーとなる」とされていたキックオフも、「キックオフの際、ボールはどの方向に蹴っても良い」と改正された。これにより試合開始時にセンターサークルに入る選手は1人だけで、すぐにバックパスをする光景が見られるようになった。
延長戦時に4人目の交代を許可する新ルールも試験的に導入され始めている。12月のFIFAクラブW杯では、決勝のレアル・マドリー対鹿島アントラーズにおいて、マドリーが延長戦に入ってからアルバロ・モラタを投入し、男子の国際大会で始めて4人目の交代枠が使われた事例となった。
ビデオアシスタントレフェリー(VARs、通称:ビデオ判定)の試験導入も徐々に進んでいる。前述のクラブW杯準々決勝では、鹿島アントラーズがビデオ判定によってPKを獲得し話題となった。これがFIFA主催の大会でビデオ判定が使用された初の事例となったが、その後のレアル・マドリー戦でも使用されてさらに物議を醸した。選手や監督の間ではいまだに賛否両論が渦巻いている。
他にもピッチ上でのケガへの対処や、アドバンテージシグナルの変更、アディショナルタイムをとる理由の追加など細かい部分に多数の改正があった。正しいルールへの理解を深めるためにも、最新の競技規則を一度読み込んでみるのはいかがだろうか。