上海申花へ移籍するカルロス・テベス【写真:Getty Images】
ボカ・ジュニオルスから中国スーパーリーグの上海申花へ移籍することが合意に達したFWカルロス・テベスに対し、古巣ユベントスのファンから失望の声が集まっている。29日付の伊紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が伝えた。
上海から巨額のオファーを受けていることが盛んに報じられていたテベスだが、ついにその動向に決着がついた。移籍が合意に達したことが28日に両クラブから発表されている。
テベスが中国で受け取る報酬は週給にして61万5000ポンド(約8800万円)相当で、サッカー界で世界最高額の報酬をクラブから受け取る選手になる模様だ。だが、2015年夏にテベスの母国帰還を受け入れたユベントスファンの間には複雑な思いもあるようだ。
2013年夏にマンチェスター・シティからユーベに加入したテベスは、伝統の「背番号10」を与えられ、その大きな期待に応える見事な活躍を見せた。だが、ユース時代を過ごしてプロデビューを果たしたクラブであるボカに戻って現役を終えたいという希望を常々口にしていた通り、2年間でイタリアを離れてアルゼンチンへと戻っていた。
『ガゼッタ』は、テベスの今回の移籍に反応したユーベファンらのツイートを紹介している。「ボカでキャリアを終えたいからユーベを去ると言っていたんじゃなかったか?」「『一人になりたいから別れよう』と言って、2日後には別の女と一緒にいる男のようね」「テベスの心が促した選択だと感じられたから彼の意志を受け入れたが、結局(ポール・)ポグバと大して変わらないようだ」などといった内容だ。
ユーベを去った当時の気持ちに嘘はなくとも、それを覆すほどの条件を提示されたということなのかもしれない。いずれにしても、ボカだけではなく古巣のファンの間にも、テベスの選択を快く思わない者は少なくないようだ。
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