報酬を上げる方針を貫いているニース
また指揮官のサラリーも、エメリ監督の5150万円から、11月に解任されたアントネッティの後を継いだリールの暫定監督パトリック・コロの183万円までずいぶん開きがある。
前半のチャンピオンに輝いたニースは、ファブレ監督にもリーグで3番目に高い給与を支給しているが(2番はマルセイユのガルシア監督)、チーム全体のサラリー平均も、若干金額に開きはあるもののPSG、モナコ、リヨン、マルセイユなど、伝統的に予算の高いビッグクラブの次につけている。
ニースはもともと予算の大きいクラブではなく、今季の予算でもサンテティエンヌやボルドー、リールやレンヌなどよりも少なくリーグ全体の10番手と極めて平均的だが、現会長のリヴェール氏が2011年夏に着任して以来、選手たちへの報酬を上げる方針を貫いている。
必ずしも「お金=成績」ではないが、高額サラリーやボーナスは選手やスタッフにとってはモチベーションにつながる大きな要素。それが結果に表れているのだ。
逆に経営側としては、「払っている金額に見合った成績を出せよ」とプレッシャーをかける手段にもなる。ということで、PSGの選手たちはもらっている金額に見あった成績を出さねば、という重圧の下に常に置かれているわけだ。
前半戦終了のこのタイミングで発表されるこのサラリー・ランキングは、高額取りの選手たちに発破をかけ、後半戦で奮起させる意味があるのかも!?
(文:小川由紀子【パリ】)
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