現実味を帯びてきたディ・マリアの放出
昨季は「初年度だから……」とみなも辛抱強く見守っていたが、2季目となるとさすがに「このまま役に立たないんじゃないか」とサポーターからの風当たりも強くなる一方で、本拠地パルク・デ・プランスでも自陣のサポーターからブーイングが飛ぶ始末だ。
12月24日のクリスマス・イブには、まるでサポーターへのプレゼントかのように、ユリアン・ドラクスラーの入団が発表された。
PSGからは25日夜の時点でまだ公式発表はないが、移籍元となるウォルフスブルクは正式に移籍が決定したと公式ホームページ上で発表し、ドイツのスポーツ紙『ビルト』もPSGのスポーツ・ダイレクター、パトリック・クライファートと、背番号「23」をつけたPSGのシャツを手に微笑むドラクスラーのツーショットを掲載している。
となればポジションがかぶるディ・マリアの放出が一層現実味を帯びてくる。巷では、昨年の同じ時期に中国リーグの河北華夏に移籍した同胞のラベッシと同じ道をたどるのではないかという噂が飛んでいる。
また同じPSGでは、ベンチ要員ながらともに月収およそ5000万円を稼ぐクリホビアクやハテム・ベン・アルファ、前半戦は5試合のみの出場でプレータイムがわずか285分ながらチーム5番手の9500万円を稼ぐパストーレなども費用対効果の悪いメンバーだ。
彼らより何倍もプレーし、毎ゲームMVP級の活躍をしているヴェッラッティの月収が6000万円となれば、本人が不満を募らせて移籍を匂わせるのも無理はない。前半戦の全試合に出場したルーカスにいたっては、チーム内のサラリー番付トップ10にも入っていない。
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