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選手・監督のコスパが良いクラブは? リーグアン長者番付発表で、PSGの面々が受ける重圧

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

費用対効果の面で期待外れの選手も

費用対効果という観点からすると存在感が薄く感じられてしまうディ・マリア
費用対効果という観点からすると存在感が薄く感じられてしまうディ・マリア【写真:Getty Images】

 ところで、サラリーはその選手のバリューを示す値ではあるものの、それがイコール「活躍度」ではない。たとえば、レキップ紙も突いていたが、リヨンのクレモン・グルニエなどは費用対効果でいえば最悪クラスのプレーヤーだ。

 クラブで3番手の月額32万ユーロ(約3900万円)を稼ぐ彼は、負傷に次ぐ負傷で今季まだ35分間しかピッチに立っていない。プレータイム1分あたり約100万円、というのはとんでもない高額取りだ。おのずとクラブからは放出リストのトップに挙げられている。

 リヨンは一昨年前まで、やはり同様の悩ましいプレーヤーを抱えていた。治ったと思ったらまた怪我をする……の繰り返しだったヨアン・グルキュフだ。

 サポーターは怒り心頭、オラス会長も彼を手放して荷下ししたいと切望していたが、昨季から育成先のレンヌに復帰。給料はリヨン時代の約10分の1に下がってチーム内でもごく平均的な6万ユーロだが、父クリスティアン・グルキュフ監督のもと、主力の一角として充実した選手生活を送っているから、いまのグルキュフはリヨン時代よりもずっと幸せそうに見える。

 費用対効果なら、同じことはPSGでシウバに次ぐ高額を稼ぐディ・マリアにも言える。今季の前半戦は15試合に出場して1ゴール、5アシスト。この数字で活躍度を判断するのは難しいが、ピッチ上で消えている試合が非常に多いのが気になる。

 時折後方からの素晴らしいロングパスや局面を一発で変えるサイドチェンジのクロスを出したりする彼が実力者だということは誰もが認めているところだが、シーズンを通してゲームに与えるインパクトが、この金額をもらっている選手にしてはあまりにも薄い。

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