圧倒的強さを見せたタイ。インドネシアは暗いトンネル抜け出す
東南アジアで開催されたAFFスズキカップは、タイが前回大会に続いて2連覇を達成し、幕を下ろした。ワールドカップをも凌ぐ人気を誇るAFFスズキカップは、今年も東南アジアの国々を熱狂的の渦に巻き込んだ。今回は、今大会で特筆すべき5つのポイントを振り返ってみる。
1.タイは疑いなき東南アジアのトップチーム
ワールドカップ予選で壊滅的だった彼らは、疑いを持ったままAFFスズキカップ2016に臨んだ。それでも、スロースタートだったグループステージのあと、キャティサック監督のチームは5度目の優勝を成し遂げるために決勝トーナメントで見事な戦いぶりを見せている。
インドネシアと対戦した決勝戦ファーストレグの1-2を除き、タイは快勝を続けた。最初から最後まで、試合を支配している。“戦象(タイ代表の愛称)”にとって、AFFスズキカップは成功だった。彼らはしばらく東南アジアのサッカー界をリードしそうだ。
2.長いトンネルを抜けたインドネシア
政府が国内リーグに介入したとのことで、FIFAはインドネシアに1年間の資格停止処分を科した。そこから戻ってきた彼らは、ダークホースとしてAFFスズキカップに登場している。
“ガルーダ(インドネシア代表の愛称)”は、AFFスズキカップ最初のトロフィーに届かなかった。だが近い将来、タイを脅かす存在となる可能性を示している。
初戦はタイを相手に奮闘するも、2-4で敗戦。フィリピンと2-2で引き分けたあと、グループステージ最終節でシンガポールに2-1で勝ち、2位で決勝トーナメントに進んだ。
準決勝でベトナムに歴史的な勝利を収めると、タイとの再戦となった決勝でも果敢に挑み、ホームでのファーストレグで2-1の逆転勝利を収めた。だが、セカンドレグで0-2と破れ、あと一歩及ばずに終わっている。
オーストリア人指揮官アルフレッド・リードル氏のもと、ガルーダは可能性に満ちている。若手育成や国内リーグの成長で、タイの地位を揺るがせる存在になっていくことができるかもしれない。