守備陣の奮闘。そして…
盛り返すことができたもう一つの要因は、ユベントスの攻撃陣をよく抑えたDF陣だ。アレッシオ・ロマニョーリとガブリエル・パレッタの両センターバックは、試合を通じてゴンザロ・イグアインやマリオ・マンジュキッチに目を離すことはなかった。
ただ彼らの健闘は、サイドバック陣の献身的なサポートに支えられていたものでもあった。イニャツィオ・アバーテも、またマッティア・デ・シーリオも、守勢の時には中に絞って相手選手を決してフリーにさせなかった。それでいて両者は攻撃時にも相当な量のオーバーラップを繰り返していたのだから、その仕事量には感服するほかはない。
そして3つ目の要因は、やはりモンテッラ監督の手腕である。味方がボールを奪った時点で、4、5人が連動して動き、スペースへといち早く散ってパスを引き出す。このあたりのオートマチックな連携は、実によく整っていた。開幕から見続けてきたが、こうした戦術的な動きは今回の試合で一番機能していた印象だ。チームにきちんとプレーの基礎を作り上げていたから、選手たちはビハインドを負っても自信を失わずに盛り返すことができたのだろう。
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