立ち上がりはユベントス。しかしPKで決着
PK戦で、ユベントス5人目のパウロ・ディバラのシュートを、ミランの17歳正GKジャンルイジ・ドンナルンマが横っ飛びで防ぐ。ミランがPK戦を制するにあたって決定的となったプレイは、試合の流れから見ても象徴的だった。
試合後ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督が「全員萎縮していた、本来の我われではなかった」と振り返った試合開始からの20分間、一方的に攻められてまくっていたミランはドンナルンマのファインセーブでなんとか失点を1に抑えていた。彼の活躍がなければ、試合結果は違うものになっていたかもしれない。
しかし、ミランは勝利という結果に値するだけのプレーを展開できていたように思う。ユベントス相手に先行されてから盛り返して、流れからのゴールで追いつくのみならず、モンテッラ監督が前日の会見で語っていたように「主導権を握って」延長戦まで戦うことができていた。10月のリーグ戦で勝利した試合ではプレスに奔走し、先制した後半は粘り強く引いて守った。今回は延長を含めた120分では1-1だったが、プレー内容は一歩前進していた印象を受けた。
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