来たるべき“その日”に向けて継続した進化を

　昨シーズン、J3を2位で終えJ2に返り咲いた。そして、復帰初年度にして7位と躍進。ハードワークをベースに全員がチームのために走り、強固な組織力を生んだ。

　攻守の切り替えの速さが特徴で、相馬直樹監督のチームは集団としての強さを示した。谷澤達也、中島裕希といった経験豊富な選手を新たに加え、賢い戦いも披露。夏にエースストライカーの鈴木孝司が左アキレス腱損傷で離脱したものの、チーム一体となってその損実を補って余りあるパフォーマンスを見せる。

　途中加入の仲川輝人もアクセントとなった。来シーズンはJ2復帰2年目を迎えるが、一筋縄ではいかないだろう。それはクラブ全体が共有する危機感でもあるはずで、今シーズンのサッカーをさらに上積みすることが求められる。

　またJ1ライセンスを保有していないため、たとえ結果を出してももうしばらくJ2が主戦場となる可能性もある。J1昇格の権利を手にする“その日”まで、町田は進化を続けなければならない。