マルキージオ復帰で安定感を取り戻したユベントス
さて、先のリーグ戦での対決ではミランが1-0で勝利した。積極的なハイプレスでユーベの中盤を寸断し、急成長中だったMFマヌエル・ロカテッリがミドルシュートを決めた。ただ今度は、同じような戦術が通用するかどうかはわからない。ユーベも当時とチーム状態は違うからだ。
最大の違いは中盤にある。ユーベの中盤の底には、当時は故障から復帰したばかりで出場のなかったクラウディオ・マルキージオが戻っている。アンカーとして守備時には相手のボールを刈り取りながら、シンプルかつ的確なパスで攻守を切り替える。彼の復帰と共にユーベは目に見えて安定感を取り戻しており、速攻を制限するのは容易ではないだろう。
さらに前線には、ゴール前のみならずつなぎにも良さが出せるパウロ・ディバラも復帰。トップ下で使われるであろうミラレム・ピャニッチと合わせ、中盤と前線のつながりを断つのは難しい作業となる。逆にミランにとっては、アンカーのロカテッリのところに人数を掛けられて狙われる恐れもある。どれだけ彼を一人にせず、コンパクトな守備を保てるかどうかが重要になりそうだ。