ブンデス組、合格点は誰か?
各々の状況を踏まえ、辛うじて合格点を与えられる攻撃陣は、大迫と原口くらいか。残りの選手は後半戦の逆襲が強く求められてくる。
一方、長谷部誠(フランクフルト)と酒井高徳(HSV)の両守備陣は奮闘を見せたと言っていい。長谷部は今季13試合に出場。本職のボランチからリベロ、右サイドと幅広い役割を担い、ニコ・コバチ監督から絶大な信頼を得た。
2018年までの契約延長も明らかにされ、本人も充実感を色濃く押し出している。リベロの仕事には満足していないが、最後尾からチーム全体を見渡すことは、ボランチをやるうえでも悪くない経験。それを代表にも生かしてくれればいい。
一方の酒井高徳はHSVの監督交代がありながらレギュラーを死守。シーズン途中にはサイドバックからボランチにコンバートされたが、持ち前の球際の激しさを最大限発揮してチームを支えた。さらにキャプテンにも任命され、メンタル的にも一皮むけた印象だ。彼ら2人は高評価を与えられるべき。その調子で後半戦もチーム勝利に貢献してもらいたい。
そして最後に内田篤人(シャルケ)だが、12月8日のEL・ザルツブルク戦で1年9ヶ月ぶりの公式戦復帰を果たしたが、チーム内の序列は決して高くない。長いブランクを埋め、競争に打ち勝っていく作業が本格化するのは後半戦からだ。
本人もこれまでの実績を一度捨てて、ゼロから定位置奪取に挑んでいくしかない。インテリジェンス溢れる内田ならどうすればいいか分かっているはず。2017年の本格復帰を期待したい。
(取材・文:元川悦子)
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