下平体制では若手とベテランが融合
クラブのアカデミーを国内屈指の組織に育てあげた吉田達磨氏は1シーズンのみで柏を去ることになった。新たに就任したメンデス氏は、前任者のスタイルに肉付けする形で攻撃のスピードアップを求めた。
しかし、開幕直後から不安定な戦いが続くと、明治安田生命J1リーグ1stステージ第3節までに獲得した勝ち点はわずかに「1」。3節・ジュビロ磐田戦では1点リードで迎えた後半終盤に追いつかれ3ポイントを逃した。そして、この試合直後の会見でメンデス監督が辞任を発表。下平隆宏ヘッドコーチが新監督の座に就いた。
チーム状況はすぐには好転しなかったものの、第6節・FC東京戦でリーグ戦初勝利を手にすると、一気に息を吹き返し5連勝を達成。いずれも完封勝利という事実からも、攻守両面で強さを発揮したことがわかる。
若手とベテランが融合し、ディエゴ・オリヴェイラや途中加入のクリスティアーノといった助っ人も機能。さらに、ボールを握りつつ適切なタイミングで加速し、ゴールに迫ることもできるようになった。年間順位8位とACL出場権獲得はならなかったが、来シーズンに期待を抱かせるチームであることは間違いない。