ジダン・マドリーの絶対的選手となったカゼミーロ
フランス人FWは守備から攻撃のトランジションで、全員にとって最高の相棒だったのである。クリスティアーノがセンターフォワードのポジションに腰を落ち着かせたことにより、左サイドで長い時間プレーしていたが、そこではマルセロ&トニ・クロースと相互理解を示した。
またL・バスケスとは彼が仕掛けるダイアゴナル・ランを生かすための動きを見せ、ルカ・モドリッチのパスの受け手となることも忘れず、相手に囲まれたイスコに救いの手も差し伸べる……。相手のDF&MFのライン間でプレーする術を、彼ほどに熟知しているストライカーはごくわずかだ。前線から下がってタメをつくり、パスを出して前線へ戻る。簡単そうに見えるが、決してそんなことはない。
マドリーのトップチーム監督に就任した際、BBCがアンタッチャブルな存在と公然の場で言い放ったジダン。そして今回のクラブワールドカップでは、カセミロが彼らに勝るとも劣らぬほど重要な存在であることを確認できた。
負傷から復帰したクロース&モドリッチ、さらに最近の数試合で良い状態にあることを示しているイスコという3選手がいようとも、ブラジル人MFはスターティングメンバーに名を連ねるのだ。
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