シャペコエンセのアラン・ルシェウ【写真:Getty Images】
先月末にコロンビアで起きた飛行機墜落事故から奇跡的に救助されたシャペコエンセのDFアラン・ルシェウが、現地時間17日に事故後初の記者会見を開いた。ブラジルメディア『グローボ』などが伝えている。
アランはシャペコエンセの選手19名を含む71名が犠牲となった飛行機墜落事故の生存者6名の中のひとり。13日にコロンビアからブラジルへ帰国したあと、16日には退院が認められ、ブラジル人生存者としては最初に帰宅を果たすことができた。
翌17日には事故後初めてチームの本拠地アレーナ・コンダを訪れ、約20分間の会見に臨んだ。シャペコエンセのユニフォームを着て会見に出席したアランは、記者たちの質問に答えながら何度も涙を流していたという。「妻と一緒に眠って、ペットの犬や母に会うことができて、全てが家にあった。言葉にできない特別な感覚だ」と帰宅の喜びを語っている。
事故の詳細については覚えていないとのことだ。「(中継地の)サンタ・クルス・デ・ラ・シエラに着いて、搭乗したのは覚えている。事故のことは覚えていない。その後、病院で妻が話しかけてくれていたのは覚えている」と話している。また、同じく今回の事故で生存したGKジャクソン・フォルマンの父親が話していたとおり、アランは当初機内の後方に座っていたが席を移るよう促されてフォルマンの隣に座ったことを認めている。
今後に関しては、プレー再開に向けた意欲を示している。「またプレーできるようになるため全力を尽くすつもりだ。我慢強く、やれることを全てやって、ここの人々に大きな喜びを与えたい」と語った。具体的には、今後6ヶ月ほどでの復帰を見据えているという。
チーム再建を図るシャペコエンセは、来年1月29日に新シーズンの初戦となるサンタ・カタリーナ州選手権の開幕戦を戦うことが決まっている。2月頃からはコパ・リベルタドーレスにも参加。8月にはスルガ銀行チャンピオンシップ2017で来日して浦和レッズと対戦することが決まっており、順調であればアランがその頃までに復帰している可能性もあるかもしれない。
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