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岡崎も危惧したレスター残留争い。“奇跡の優勝”に燃え尽きた昨季王者の混迷【現地レポート】

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

優勝候補のマンC戦には快勝したが…

ヴァーディー
優勝候補であるマンチェスター・シティにはジェイミー・バーディーのハットトリックなどで快勝した【写真:Getty Images】

 確かに15節のマンチェスター・シティ戦では序盤にバーディーがハットトリックを決めて波に乗り、4-2と快勝した。特に2点目を取った後には前線からプレスをかけて昨季のようなインテンシティの高いプレーを見せ、この試合に途中出場した岡崎もチームメイトを称えた。

「(今日は)メリハリがあって良かった。今まではチームも負けることを怖がって、あんまりプレッシャーに行かなかったり、ただ待ってるような状況が続いていた。逆に昨季はイーブンなボールにはみんなで行っていた。それがあまり最近はなく、誰か一人だけしか行かない、みたいな感じだった。でも今日はみんなで行っていた」

 しかしその一方で、優勝候補のマンCの出来が悪すぎで、さらに無防備なハイラインで勝負に挑むグアルディオラ流が、ロングボール1本で敵のゴールを襲うレスターのスタイルに完全にハマっただけ。だから正当な評価はできないという見方もある。

 これについては、岡崎も「相手もスロースタートだったので、それを逆手に取れて(前半に)3点取れた。それが一番大きかった」と分析していた。だから直近のボーンマスでなすすべなく敗れた姿を目の当たりにしても、驚きよりも「やはりダメか」という確認になった印象だった。

 チャンピオンズリーグへの出場がリーグ戦での戦いを妨げているという見方もある。確かにそれも一理あるだろう。だが最大の要因は前述の岡崎の言葉にあったとおり「全員でいかない」ため。つまりコレクティブなサッカーができていない点が大きい。もしかしたらそれは、昨季の偉業があったための、バーンアウトの現象なのかもしれない。

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