今季は残留争いのレスター。岡崎の危惧は現実のものに
そして現在、そんな岡崎の危惧は現実のものとなっている。開幕から4ヶ月が経過した現在もチームのパフォーマンスは一向に向上することはなく、どのように改善していくのか策がない印象だけが残る。
それだけに、今回編集部から与えられたお題である「レスターの残留争いの妥当性」を聞かれると、「妥当といえば妥当」という答えを出す一方で、「監督のやり方によっては簡単に回避できた状況」と声を大にして付け加えたくなる。
正直、昨季は何をしても当たっていたラニエリ監督の采配だが、今季のそれには懐疑的な目を向けてしまう。攻守で大車輪の活躍を見せたエヌゴロ・カンテが抜けたとはいえ、それ以外の主力は全員残留しており、顔ぶれはほぼ変わっていない。
昨季のチームをけん引した最大の得点源である、ジェイミー・バーディーとリヤド・マフレズの2人はビッグクラブからの誘いを断ってチームに残り契約更新までしている。加えて、前線にはイスラム・スリマニが加入し強度が増した。
それでも、今季のレスターは得点力がグッと落ちてまるで怖さがない。チーム全体がインテンシティに欠け、中盤も機能しない。さらには推進力となる前方へパサーがおらず、隣にカンテの姿がないダニー・ドリンクウォーターは昨季のようなパフォーマンスができないでただただフラストレーションばかりを募らせているだけだ。
どちらもベテランで、主将のウェズ・モーガンはまだマシだが、ディフェンスパートナーであるロベルト・フートはトップレベルでプレーするのは限界のように映る。そう、現在のレスターはすべてがすべて劣化した状態にあり、昨季とはまるで別のチームになっているのだ。
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