4.お家芸となった“大ナタ人事”。ペレス体制では計13年で9人の監督を解任
タイトルを獲得するも解任されたカルロ・アンチェロッティ(左)とビセンテ・デル・ボスケ(右)【写真:Getty Images】
マドリーといえば、監督への要求がとにかく厳しいことで有名だ。ペレス会長は2度に渡る政権において、計13年で9人の監督を解任している。
10度目のCL優勝をもたらしたカルロ・アンチェロッティは翌シーズンを無冠で終えたことで解任され、銀河系軍団を率いたビセンテ・デル・ボスケも2度のリーグ優勝をもたらしながらも解任された。
その後、デル・ボスケがマドリーの選手も多くの選出されていたスペイン代表を率いてEUROとワールドカップを制したことは周知の通りである。
1年でもタイトルを獲れなければクラブを追われ、仮にタイトルをもたらしてもクラブの哲学にそぐわなければ自らの職を失うことになる。
もはやペレス会長の“大ナタ人事”はクラブのお家芸ともなったが、「20世紀最高のクラブ」であるマドリーの監督は名誉ある役職とされているため就任を望む人物は少なくない。
しかし、このクラブを率いるということは、同時に重い十字架を背負うことにもなるのである。