元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏【写真:Getty Images】
元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏は、現在のミランが自身のかつて率いていた頃のチームに似ているという見方に完全に同意はしていない。10日付の伊紙『トゥットスポルト』が同氏へのインタビューを伝えた。
ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督が率いる今季ミランは、セリエAで15試合を終えた時点で2位ローマと同勝ち点の3位。ここ数年は低迷が続いていた名門クラブだが、久々に上位争いに加わることができている。
前評判が低い状態から予想外の好成績を収めている現在のチームは、ザッケローニ氏に率いられてスクデットを獲得した1998/99シーズンのチームに似ていると言われることも多い。同氏も以前に別のインタビューで、似た部分が感じられることを認めてはいたが、2つのチームの違いについても語っている。
「私のミランはもっと年を取っていた。前のシーズンまで11位と10位だったが、(ジョージ・)ウェアや(ズボニミール・)ボバン、(オリバー・)ビアホフ、レオナルド、(パオロ・)マルディーニ、(アレッサンドロ・)コスタクルタなど、よりクオリティーの高い選手たちがいた」とザッケローニ氏は語る。
現在のチームには当時ほどのビッグネームは少なく、より若いチームだが、プレッシャーを受けずに戦えていることが好調に繋がっているという見解を述べた。「おそらく、イタリアで最もプレッシャーのないチームだろう。オーナー交代のおかげで、選手は誰からも過度の水準を要求されずに済んでいるからね」
中国資本へのクラブ売却を進めているミランだが、正式契約は来年3月まで延期されたことが先日発表された。今年1月から5月まで中国の北京国安で指揮を執っていたザッケローニ氏は、売却先の企業について「情報を集めようとしたが、中国でも知られてはいない。この話がどういう結末になるか見てみよう」と疑念も口にしている。
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