地獄に堕ちた韓国強豪。審判買収で実刑判決
FIFAクラブW杯がついに開幕した。レアル・マドリー(ヨーロッパ代表)、クラブ・アメリカ(北中米代表)、アトレチコ・ナシオナル(南米代表)など数々の強豪が出場する中、開幕戦では初出場のJリーグ王者鹿島アントラーズが、オセアニア代表のオークランド・シティに苦戦するも2-1と競り勝った。日本のファンは安堵しただろう。
この大会に出場するアジア代表は先月の26日、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)でアル・アイン(UAE)を下し、優勝トロフィーを獲得した全北現代だ。今季、Kリーグクラシック(1部)準優勝クラブでもある。この全北は今季、天国と地獄を経験している。
3ヶ月前の9月12日、衝撃的なニュースが韓国メディアから出た。全北現代所属のスカウターが審判に数百万ウォンを手渡したとしてスカウターが起訴されたのだ。当時、全北はプレスリリーズを通じて謝罪文を発表。またチェ・ガンヒ監督およびクラブ関係者も記者会見で謝罪しなければならなくなった。
全北は当時Kリーグ1位のチーム。平均観客数が3万人を超えるほどの人気・実力を持つクラブだ。そのクラブが買収事件に巻き込まれただけに韓国サッカー界にも大きなショックが広がった。そしてそのスカウターに対する判決が出たのは9月28日。6ヶ月の懲役、2年間の執行猶予、地方法院は「暗黙的な賄賂としてみるべき」と実刑判決を出した。
実刑の判決が出るのを待ったKリーグは2日後である30日、賞罰委員会を招集。7時間にわたるマラソン会議の末、全北に今季勝ち点9の削減そして罰金1億ウォン(およそ1000万円)の懲罰を下すと発表した。しかし、「金額は納得するとしても、勝ち点9点の削減だけでは甘すぎる」との批判が起きた。
Kリーグは「2年前に同じ疑いで懲戒処罰となった京南FCも勝ち点9点の削減だった。リーグとしての平等さも考えなければならない」と釈明したものの、事の重大さを鑑みるに確かに甘い処分と言われてもやむを得ない。