“CL後遺症”の原因は「トレーニング」不足
ドルトムントのトーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】
好循環に入れるか。2016年12月10日のブンデスリーガ第14節、ボルシア・ドルトムントはアウェイで1.FCケルンと戦う。
7日にアウェイでレアル・マドリーを相手に2-2のドローに持ち込んで、欧州チャンピオンズリーグ(CL)グループFを首位通過したドルトムント。ポーランド代表SBピシュチェクは「俺たちはレアル・マドリーの選手たちがただの人間だということを証明した」と息巻いた。
しかし、そんなCLで得た手応えとテンションを、上手くブンデスリーガに持ち込めないのが今季のドルトムントだ。CL直後の試合に限って見てみると、リーグ戦の成績は5試合で2勝1分2敗。不安定な戦いを強いられている。
11月2日のスポルティング戦の後の5日ハンブルガーSV戦では5-2と大勝し、“CL後遺症”を脱したかに見えた。ところが11月22日にレギア・ワルシャワに大勝した後の26日フランクフルト戦では、低調なパフォーマンスを見せて1-2で敗戦。トーマス・トゥヘル監督の逆鱗に触れた。
もっとも“CL後遺症”の原因を、トゥヘルは例えば精神論で片付けようとはしない。ケルン戦の前日会見でトゥヘルは「理想を言えばもっと多くのトレーニングが必要だ」と本音を漏らした。週末、ミッドウィーク、そしてまた週末と、過密日程が続くドルトムント。国内外の移動やリカバリーに割く時間も考えれば、「トレーニング」に当てることのできる時間は限られてくる。
欧州を転戦するCL出場チームならではの悩み。CLのアウェイから戻れば、1週間を掛けてじっくり対策を練ってきたブンデスのチームが待ち構えている。ケルン戦を前にトゥヘルは「我々は心の底からポイントがほしい。願わくは3ポイントだ」と息巻いた。