21ヶ月ぶりの復帰を果たした内田篤人【写真:Getty Images】
シャルケの日本代表DF内田篤人は、現地時間8日にアウェイで行われたヨーロッパリーグ(EL)ザルツブルク戦で21ヶ月ぶりの公式戦復帰を果たした。
0-1のビハインドの状況でマルクス・ヴァインツィール監督から呼ばれると、「攻撃的に、みたいな。あとは守備の時のセットプレーを諸々細かいこと言われましたけど、それだけです」という指示のもと83分から途中出場。
シャルケは後半アディショナルタイムに追加点を奪われて0-2で敗れたが、内田にとっては、右膝の負傷に苦しめられ昨年6月には出場も受けるなど長期間のリハビリを乗り越えての復帰戦だった。
内田が最後にプレーしたのは2015年3月31日に日本代表として出場したウズベキスタン代表との親善試合。シャルケの選手としては、同年3月10に行われたチャンピオンズリーグ(CL)レアル・マドリー戦が最後のプレーだった。
試合後、長期間のリハビリ生活に内田は引退も覚悟したとその胸の内を明かしている。
「もうさ、1年9ヶ月やっていないサッカー選手とかアスリートって、本当に引退かかっているからね。なんて言ったらいいのかな。やっと復帰できたので。まずベンチだ、スタメンだなんて贅沢は言わずに」
また、「シャルケのドクターにも言われたけど、『オレは復帰できると思っていなかった』と。そういう怪我と手術だったので」と、復帰には困難を要すると告げられていたという。
ベンチから試合を見つめていた際には、「やっぱり勝ちに行かないといけない、勝ちに行くことが頭に浮かんだのは良かったと思う。やっとグラウンドに立てて、怪我なく、とりあえずは試合を終えたいな、というのではなくて、どうやったら勝てるかな、と試合を観ながら思っていましたし。勝ちに行くと思えたのが良いことだと思うけどね」と自身の負傷のことよりもチームの勝利を願っていた。
(取材:本田千尋【ザルツブルク】、文・構成:編集部)
【了】