セビージャで苦戦する清武。要因に言語の壁
現地時間12月7日のチャンピオンズリーグ(CL)グループH最終戦、オリンピック・リヨン戦を0-0のドローで乗り切り、勝ち点11の2位で決勝トーナメント進出を果たしたセビージャ。
シュート数2対24(うち枠内0対13)、ボール支配率も42%対58%と圧倒的劣勢を強いられたが、「何回かバーに当たったし、それでも失点しなかったというのは今、セビージャがいい調子に乗っているということ。こういう戦い方で引き分けに持って行けたのは、また1個、戦術が増えて強みになると思います」と清武弘嗣もホルヘ・サンパオリ監督の頭脳的戦い方の成果だったことを強調した。
その清武だが、この日も最後の最後まで出番は訪れなかった。セビージャに移籍して以降、出場機会を得ることができていない清武だが、その要因は言語への壁にあると振り返っている。
「このチームはすごい戦術的なサッカーをするんで、細かいところまで理解できないと大事な試合には使ってもらえない。言葉の面で苦労しているのは確かです。それにスペインの選手はパスを出したら絶対に1人で剥がすか、1回はこねる。パスが来たらダイレクトではたいて動き直すという日本やドイツでやっていた感覚でやると、ボールロストにつながってしまう」
サミル・ナスリやガンソらの後塵を拝しているのは、言語による意思疎通やサッカー観の相違により戦術理解が進んでいないことが大きく関係していることは自らも認めている。
このセビージャ戦でもナスリのハイレベルな技術、余裕あるボールコントロール、リズムの変化はチームに不可欠な要素となっており、清武がつけ入るスキを見出すのは容易ではなさそうだ。
こうしたライバルの存在もあり、彼が今季のCLグループステージ6試合でピッチに立ったのは11月2日のディナモ・ザグレブ戦のみ。それも後半30分から20分弱プレーしただけだった。