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香川真司 8年前

ドルト、レアル本拠地で見せた“王者の風格”。トゥヘルが導いた「CL首位通過」の持つ意味

text by 本田千尋 photo by Getty Images

チーム作りと並行して挑んだCLの舞台

トゥヘル
ドルトムントのトーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】

 昨季はヨーロッパリーグ(EL)に参戦したように、国内のリーグ戦やカップ戦と並行して、ヨーロッパのトーナメントを戦った経験は持ち合わせている。しかし各国リーグの中堅が出るELと、チャンピオンも含めた上位チームが出場するCLでは、どうしてもレベルが違う。

 フンメルス、ギュンドアン、ミキタリヤン…昨季の主力が抜けつつも、そんなCLの舞台でローテーションを組んで、トゥヘルはコンセプトを明確にして戦術を浸透させていった。

 出来上がったチームで参戦するならともかく、チームを作り上げながら、欧州最高峰の舞台を戦っていくのは簡単ではない。ましてや昨季CL王者のレアルと同組だ。レアルを抑えてドルトムントが首位通過すると予想した者は、少なかったことだろう。

 決勝トーナメントは来年に持ち越しとなる。まさにここからがCLだ。年内のブンデスリーガと冬の合宿を通して、ドルトムントのサッカーを、より強固な物にしていきたい。

 またマドリード遠征に帯同しなかった香川も、足首痛をしっかり治して、年内の試合、そしてCL決勝トーナメントに備えたいところだ。

 試合開始前は歴史と伝統の深みと、昨季王者のオーラが漂っていたサンチャゴ・ベルナベウ。終わってみれば、その風格を身に纏ったのはトゥヘルと、ボルシア・ドルトムントだった。

(取材・文:本田千尋【マドリード】)

【了】

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