ルカ・モドリッチ【写真:Getty Images】
レアル・マドリーに所属するクロアチア代表MFルカ・モドリッチに脱税疑惑が浮上している。スペイン紙『エル・ムンド』が報じた。
同紙によればモドリッチは2012年のマドリー加入から4ヶ月後に妻ヴァンヤ名義でルクセンブルクに「Ivano SARL」という会社を設立。その拠点を通じて肖像権収入を受け取っていたという。
問題はルクセンブルクの法人税だ。スペインでは収入に対して最低30%の税金を支払わなければならないが、モドリッチが会社を設立したルクセンブルクでは法人税が1%まで下がる場合もあり、ほとんど税金を納めていない可能性がある。
さらにモドリッチの妻が取締役を務めるIvano SARL社は名目上、投資ファンドに対して利益を分配しているように見せているが、実際の株主はモドリッチ本人のみで近しい身内のみで資金が循環していることも指摘されている。
Ivano SARL社の設立時の資本金は360万ユーロ(約4億4000万円)で、2014年末には600万ユーロ(7億3000万円)まで増えているとみられる。これはモドリッチは2013年から2014年にかけてスペイン国税局に肖像権収入にかかわる税金を一切納めていないためだ。
同選手はマドリーからだけでなく個人契約を結ぶナイキ社からも肖像権使用料を受け取っている。一連の未納によって今年1月からスペイン国税局の調査対象となっていたようだ。
モドリッチが脱税を疑われるのは今回が初めてではなく、トッテナム時代にも2009年から2010年にかけての税金未納を指摘され、イギリス税務当局から昨年9月に500万ユーロ(約6億1000万円)の罰金を科されていた。
他にも2008年にトッテナムへ加入した際の移籍金の一部がディナモ・ザグレブのズドラブコ・マミッチ元会長に着服された疑いがあるなど、クロアチア代表キャプテンの周囲は金銭問題が絶えない。
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