有望株からスーパースターへ。重圧を乗り越えられるか
だが先発に起用されながらも、わずか6回のボールタッチを終えたあと、不運な形で交代を余儀なくされてしまう。開始7分でチームメイトが退場処分を受けたことで、犠牲になることを強いられたのはコン・フォンだった。
地元メディアはまたしてもすぐさま反応し、コン・フォンの苦境を取り上げた。それがまたさらに不調のストライカーへのプレッシャーを強めている。ここ最近の状況は容易ではなく、コン・フォンは不満を募らせているが、有望株からスーパースターへと成長するためには乗り越えなければならないプレッシャーでもある。それはあらゆるプロ選手に共通することだ。
準決勝で対戦するインドネシアは、コン・フォンにとって良いイメージのある相手だ。つい1ヶ月前に対戦した際には代表初ゴールを記録している。彼にとって必要なのは、これまでの落胆を忘れて自分自身を信じ、試合に集中することだけだ。
(編注:1stレグでは、コン・フォンは終盤2分間の出場にとどまりゴールもなかった)
グエン・ヒュー・タン監督も「落ち着いてやれ、コン・フォン!」とタッチライン際から叫び、気落ちするストライカーを励まそうとしていた。彼の時間はこれからだ。今後さらなるチャンスが若い彼を待っているだろう。
(取材・文:エリック・ブーイ/フットボールチャンネルベトナム)
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