チームは勝利も大一番で期待に応えられず
だが、彼の期待通りに事は運ばなかった。ベトナムが開催国ミャンマーに辛勝を収めた初戦には起用されず。東南アジアで最も重要な大会でようやく最初のチャンスを与えられたのは、グループステージ第2戦に交代で出場した時だった。
粘り強いマレーシアの守備を崩せず苦戦を強いられていたベトナムだが、この大一番で準決勝進出を決めるため、ラスト30分でコン・フォンが違いを生んでくれることが期待されていた。だが新鋭ストライカーの熱意は空回りし、その期待に応えることはできなかった。
何度か繰り出した仕掛けは失敗に終わり、パスも不正確。1対1の形も稚拙なフィニッシュで台無しにしていまい、自らのパフォーマンスを恥じるしかなかった。チームは最終的に勝利を収めたが、コン・フォンはもっと何かがやれたはずだったし、やれるべきだった。
次のラウンドへの進出を決めたベトナムは、グループステージ最終戦のカンボジア戦にメンバーを入れ替えて臨んだ。コン・フォンにとってはプレッシャーのかかる状況の中で、より格下のチーム相手に活躍を見せて自信を取り戻すことが改めて期待されていた。