「来年は1ステージ制でよかったんじゃないかなと思う」
2ステージ制というシステムに、1年間で積み上げてきた勝ち点がタイトルに直結しない可能性が内在したのは、開幕前から、もっと言えば移行が決まった時点から分かりきっていたことだ。
決勝点となるPKを献上した槙野智章が「僕個人的にはJリーグとCSは別物だと思ってる」と言っても、鹿島が今季のJリーグ王者であることに揺るぎはない。
しかし、実際にプレーしていた選手、しかもCSのレギュレーションを活かして優勝シャーレを掲げたチームの選手が、「こういうチャンピオンの決め方はどうなのか」と疑問を投げかけていることも事実である。昌子はさらに続けた。
「複雑なチャンピオンだけど、チャンピオンらしい試合を年間通してやらないといけない。来年は1ステージ制で僕的にはよかったんじゃないかなと思うし、浦和さんの立場になると(優勝を逃したことは)きついと思う」
村井チェアマンは海外を意識した話しをしていたが、決勝戦を戦った外国籍選手のひとりである浦和のズラタンは、「鹿島を称賛したいし、おめでとうと言いたい」と前置きしながらも、元スロベニア代表FWは昌子と同様に2ステージ制に疑問を投げかけている。
「個人的に言わせてもらうと、ベルギーでも変わったシステムでプレーしたことがあるけど、それはたった2試合でチャンピオンになるかならないかが決まるものではなかった」
(※ベルキーのリーグは16チームが全30節を戦ったのち、レギュラーシーズンの半分の勝ち点を持ち越して上位6チームと下位6チームに分かれてプレーオフを戦う)
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