昨シーズンと異なる優勝決定の方式
第1戦はレッズが勝利を収めた【写真:Getty Images】
いい意味で開き直れる。2ゴール以上を奪ったうえで、浦和レッズに勝つ。具体的な得点数と戦い方を明確にしながら、鹿島アントラーズが敵地・埼玉スタジアムで3日に行われる決戦に臨む。
ホームのカシマスタジアムにレッズを迎えた、11月29日のJリーグチャンピオンシップ決勝第1戦。アントラーズは57分に喫したPKによる失点を取り返せないまま、0‐1で苦杯をなめた。
準決勝ではエース・金崎夢生があげた値千金の先制ゴールを死守し、敵地・等々力陸上競技場で雄叫びをあげた。ディフェンスリーダーの昌子源は、試合後にこんな言葉を残している。
「(レッズとの)第1戦はしっかりとホームのアドバンテージを生かして、アウェイゴールを与えずに勝つこと。特に何かを変えることなく、僕たちらしいサッカーを最後まで貫きたい」
昌子がアウェイゴールにこだわったのは、もちろん意味がある。サンフレッチェ広島がガンバ大阪を下し、美酒に酔った昨シーズンから優勝チームの決定方法が大きく異なっているからだ。
ホーム&アウェイ方式で争われ、2試合で勝利数が多いチームが王者となる点は変わらない。1勝1敗の場合、(1)2試合の得失点差(2)2試合におけるアウェイゴール数――の順で決まる点も然り、だ。
それでも両チームが並んだ場合、昨シーズンは(3)第2戦終了後に15分ハーフの延長戦を行う(4)PK戦――で決着をつけていたのが、今シーズンはともに廃止されたうえで(3)に次の項目が追加された。
「年間勝ち点1位チーム」
シーズンを通して最も多くの勝ち点を獲得したチームに、最終的にはアドバンテージを与える。ある意味で理にかなった方法であり、今シーズンはレッズが歴代最多タイの勝ち点74で年間1位になった。
同72で2位のフロンターレを下克上で撃破した、同59で3位のアントラーズとしては2試合をトータルで考えた場合、可能な限りネガティブな要素は取り除いておきたい。