元ブラジル代表のロナウジーニョ【写真:Getty Images】
飛行機墜落事故により選手の多くを失ったブラジル1部リーグのシャペコエンセを救うため、元ブラジル代表FWロナウジーニョに対して同クラブへの加入を懇願する動きがソーシャルメディア上で広がっている。
コパ・スダメリカーナ決勝1stレグの試合を戦うためコロンビアのメデジンへと向かっていたシャペコエンセの飛行機は、現地時間28日にメデジン郊外の山間部に墜落。6人が奇跡的に救助されたが、選手19名を含む71名が命を落とす悲しい事故となった。
搭乗していた選手22名のうち3名は一命をとりとめたが、そのうちGKジャクソン・フォルマンは負傷により片足を切断。ほか2名も重傷を負っている。数名の所属選手は負傷やその他の理由などで遠征に参加せず事故に巻き込まれなかったが、今後のチーム再建は困難なものとなることが予想される。
そんな中、現在どのクラブにも所属していないブラジルのスター選手に対し、シャペコエンセを救う助けになってほしいという思いがファンの間で強まっているようだ。インスタグラムやフェイスブックで犠牲者に対する追悼のメッセージを投稿したロナウジーニョの公式アカウントに対し、「#ronaldinhonachape」(ロナウジーニョを“シャペ“へ)のハッシュタグをつけたコメントが殺到している。
かつてブラジル代表やバルセロナなどの中心選手として活躍したロナウジーニョは現在36歳。昨年9月にフルミネンセを退団してからはクラブに所属せず、世界各国を周りながらチャリティーマッチなどに出場しているが、引退は表明しておらず現役続行への意欲を見せ続けている。
シャペコエンセに対しては、その他の形でも救いの手が差し伸べられることになりそうだ。同じブラジル1部の各クラブからは、今後3年間の2部降格を免除することや、選手を無料でレンタルするなどの案が提示されている。他国からも選手のレンタルなどの支援を申し出る声が上がっている。
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