元柏レイソルのクレーベル・サンタナ【写真:Getty Images】
コロンビアで起こった飛行機墜落事故の犠牲者となったMFクレーベル・サンタナの妻が、あまりにも悲しいエピソードを明かした。30日付のブラジルメディア『グローボエスポルチ』が伝えている。
ブラジル1部リーグのシャペコエンセの選手や関係者らを乗せた飛行機は、コパ・スダメリカーナ決勝1stレグのアトレティコ・ナシオナル戦が行われるコロンビアへと向かっていたが、現地時間28日にコロンビアのメデジン近郊の山間部に墜落。6名が奇跡的に救助されたが、選手19名を含む70名以上が命を落とす大惨事となった。「クレーベル」の登録名で日本でのプレー経験もあるクレーベル・サンタナも犠牲者の一人となった。
クレーベルの妻であるロサンジェラ・ロウレイロさんは、シーズン終了後にチームメイトたち数人の家族と一緒に旅行を計画しており、その思い出を残すため「ハートと飛行機」のタトゥーを刻んでいたことを明かしている。カリブ海のドミニカ共和国を訪れる予定だったという旅行は、南米の大会で初の決勝進出を果たしたチームの快進撃を祝うバカンスとなるはずだった。
旅行にはクレーベルの家族のほか、いずれも事故の犠牲となった元ジェフユナイテッド千葉・セレッソ大阪のFWケンペス、元京都サンガのDFチエゴらの家族も参加を予定し、全員が同じタトゥーを入れた、あるいは入れる予定であったという。小さな飛行機と、その航路でハートが描かれたタトゥーが左肩に刻まれたところを見せるロサンジェラさんの様子が写真とともに伝えられている。楽しみにしていた旅の交通手段となるはずだった飛行機が愛する夫たちの命を奪うという、あまりにも残酷な事態となってしまった。
シャペコエンセのキャプテンを務めていた35歳のクレーベルは、2005年に柏でプレー。アトレティコ・マドリーなどでのプレー経験もあり、今回の事故の犠牲者の中でも特に世界的に知られた選手の一人だった。
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