カイオ・ジュニオール監督【写真:Getty Images】
ヴィッセル神戸は30日、かつて同クラブの監督を務めたカイオ・ジュニオール氏の死去を報告した。
現在ブラジル全国選手権1部のシャペコエンセを率いていたカイオ・ジュニオール監督は、現地時間28日に遠征先のコロンビアへ向かう途中、航空機の墜落事故に巻き込まれたと報じられていた。
神戸は70人以上の乗員・乗客が犠牲になった事故を受けて「この度の事故でお亡くなりになられた方々に対し謹んで哀悼の意を表すとともに、ご家族の皆様、関係者、そしてシャペコエンセに関わるすべての皆様に心からお悔やみ申し上げます」と追悼の言葉を公式サイト上に掲載した。
2009年シーズンの半年間だけではあったが、神戸を指揮したカイオ・ジュニオール監督の死に教え子たちも心を痛めている。
現在神戸のヘッドコーチを務める吉田孝行氏は「カイオジュニオール監督については、最初のミーティングで話を聞いた時に『この人の為に頑張ろう』と強く思ったことを今でも忘れません。戦術的にもピッチの外でも、いつも温かく接してくれた方でした。この度の事故は本当に残念でなりませんが、亡くなられた方々のご冥福と、生存された方の一日でも早い回復を心からお祈りいたします」とコメントした。
他にも朴康造氏、岸田裕樹氏といった元選手たちや、北本久仁衛、田中英雄、徳重健太、三原雅俊といった神戸在籍歴の長い現役選手たちがかつての指揮官の死を悼む言葉を残している。
またポルトガル語通訳としてカイオ・ジュニオール監督を支えた宮川悟強化部副部長は「昨日の事故のニュースを知り、今でも信じられない思いです。カイオジュニオール氏とは監督と通訳という立場で一緒に仕事をしましたが、様々な事を今でも鮮明に覚えています。監督としての能力も高く、どんなことに対しても準備を怠らず、常に最良の選択肢を考えていた方でした。ピッチの外では家族思いのやさしい人柄でした。今回の事故は受け入れがたいことではありますが、現状は厳しいと聞いております。奇跡が起こるのであれば起こって欲しい気持ちでいっぱいです」と行き場のない気持ちを吐露した。
すでに昨年川崎フロンターレに在籍したアルトゥール・マイアや、セレッソ大阪やジェフユナイテッド千葉でプレーしたケンペス、元京都サンガF.C.のチエゴといった元Jリーガーがカイオ・ジュニオール監督と同じ航空機事故で亡くなったことも明らかになっている。
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