いよいよCS決勝。拮抗しているとは言い難い大一番
さて、いよいよだ。浦和レッズ対鹿島アントラーズの激突により、2016年のJリーグ王者に戴冠するチームが決まる。日本サッカー界最大のクラブと、日本サッカー界で最も成功を収めてきたクラブというカードは、不幸な運命を辿った2ステージ制に終止符を打つ上では理想的な形だと言えるかもしれない。
とはいえ、楽しみなカードであることは確かだとしても、年間総合順位を眺めてみれば両チームが拮抗した状態でこの大一番を迎えるとは言い難い。
34節を戦い終えて、アントラーズはレッズに勝ち点で15ポイントの差をつけられ、得失点差では14点も劣っていた。セカンドステージでは早くもバカンスに入っていたかのようだった。わずか勝ち点20の11位という成績で終えており、レッズが同ステージで獲得した勝ち点41の半分にも届かなかった。
セカンドステージで勝利を収めたのはわずか6試合。最後の4連敗も含めて9敗を喫しており、ラスト2試合はゴールを奪うことすらもできなかった。ホームでの川崎フロンターレ戦とヴィッセル神戸戦にいずれも0-1で敗れてしまっている。
結局のところ、ファーストステージを制してプレーオフ進出をすでに決めていた以上、シーズン後半戦の17試合は鹿島にとってさほど意味を持たないものだった。
彼らが戦えていなかったというわけではないが、敗戦が何の悪影響ももたらさないのであれば、勝利を得るために全力を尽くすモチベーションを維持するのがより難しくなるのは理解できる。昨年のファーストステージで無敗優勝を飾った浦和が、セカンドステージでは首位サンフレッチェ広島に9ポイントの差をつけられてしまったことも一例だ。