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バルサの“今季最悪ぶり”は数字でも証明。鬼門でのドローは「奇跡」。次節クラシコへ募る不安

text by 高橋康光 photo by Getty Images

数字でも証明されたバルサの“今季最悪ぶり”

イジャラメンディ
中盤を支配していたソシエダのアシエル・イジャラメンディ【写真:Getty Images】

 “今季最悪ぶり”はスタッツ上からも明らかだった。この日のポゼッションは相手を下回る48%となり、もちろんワースト。また、バルセロナのサッカーの基盤となるパスについても、この日の成功率77%(426本中326本)という数字も同じくワーストで、チームの誰一人として成功率90%台に達した者がいなかったというオマケつきだ。第12節までリーグ平均トップの625本のパスをつないできたチームの面影はそこにはなかった。

 ポゼッション率、パス本数で相手を上回ったソシエダだが、当然そのベースには個々の技術レベルの高さと、エウセビオ監督の戦術の浸透があるのはもちろんのことだ。そして、このソシエダのサッカーの中心にいるのがMFアシエル・イジャラメンディである。レアル・マドリーでは不完全燃焼に終わった26歳だが、このチームでは完全に中盤に君臨している。

 この日の試合でも両チーム最多となる83度のボールタッチ機会と74本のパスを供給。守ってもチーム最多の6度のインターセプトを行い、反対側に対峙するセルヒオ・ブスケッツをすべての面で圧倒した。

 エウセビオ監督が「ボールを奪ったら、相手を走らせるようにプレーできた」という通り、バルセロナはパスの起点となるイジャラメンディを潰せず、相手の素早いボール回しに対して逆に自分たちが走り回らされるという普段の自分たちのサッカーをやられている状態に陥った。

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