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ペップが選手に課す「鉄の掟」。ガチガチの“管理主義”は英国風土に適しているのか?【東本貢司の眼識】

シリーズ:東本貢司の眼識 text by 東本貢司 photo by Getty Images

ガチガチの管理主義も成績がついてくるのなら正当化されるが…

ルーニー
イングランド代表キャンプ中に泥酔姿を目撃されたウェイン・ルーニー【写真:Getty Images】

 これは批判でも何でもない。それで成績がついてくるのなら立派に正当化されるだろう。繰り返すが、それで成績が上がっているのであれば――。

 結論を引き出すのはまだ早い。ほんのいっとき、それも代表キャンプで、しかも誰かのウェディングパーティーの流れで、つい陽気に羽目を外してしまったルーニーひとりのせいで、ユナイテッドがもたついているわけでもない。

 ただ、シティーのドレッシングルームからは、ナスリに同調するような愚痴や不満が漏れ出しているとも聞く。「異国文化に理解のある」らしいクロップのリヴァプールが、パフォーマンスの内容や質の点で、ここにきて最も安定しているのも紛れもない事実だ。

 ふと考えた。異邦の大物助っ人たちが主力の大半を占める現プレミア上位陣ではなく、よりイングランドの風土文化が色濃いに違いない、例えばストークやワトフォード、エヴァートン辺りを、もしペップが率いることになったとしたら、どんな未知のドラマが演じられるのだろうか、と。

 そのときこそ「名将の真価」が問われ、語るに値するのではないのか、と。無性に見てみたい気がする(が、やっぱりこれ、ないものねだりなのかな?)。

(文:東本貢司)

【了】

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