金崎夢生【写真:ダン・オロウィッツ】
明治安田生命J1リーグのチャンピオンシップ(CS)準決勝が23日に行われ、鹿島アントラーズは1-0で川崎フロンターレを下して浦和レッズの待つ決勝へ駒を進めた。
両チームともスコアレスで迎えた50分、山本脩斗のクロスに飛び込んだ金崎夢生はダイビングヘッドのような格好で川崎Fのゴールをこじあけた。鹿島はそのゴールを守りきって勝利を収めている。
試合の感想を問われ「勝って嬉しいです」と語った鹿島のエースは、「いいボールが上がって、点で合わせたという感じでいいところにいってよかった」と自身のゴールを振り返る。
J1の2ndステージではわずか1得点に終わっていたストライカーは大一番で結果を残した。不振が叫ばれる中でチームを勝利、そしてタイトルへ導く重要な1ゴールだ。
CS決勝はJ1年間1位の浦和との対戦になる。「ホームでできることが何より大きいと思いますし、しっかりホームでまず勝って、アウェイでもしっかり勝てるように頑張りたい」と金崎は意気込みを語る。
勝つためには何が必要か。それは長年積み上げてきた“鹿島らしさ”を貫くことだ。金崎が「ほとんどフロンターレのペースでしたけど、ある意味鹿島らしくできた」と語る通り、CS準決勝は会心の勝利だった。
そして「僕たちはああいう戦い方しかできないじゃないですけど、自分たちのスタイルで最後までやるだけなので、それで勝てれば最高だと思う」と浦和戦に向け“らしさ”の重要性を説く。
鹿島を常勝軍団たらしめてきたものは、やはり図抜けた勝負強さに他ならない。川崎F戦も危ない場面を何度も作られながら、要所をしっかりと締めて無失点に抑えた。ディフェンスで相手の好きなようにやらせず、そのうえで最後は金崎ら前線の選手が少ないチャンスをゴールに変えて勝ち切る。そんな戦い方ができればリーグ優勝はぐっと近づくだろう。
(取材・文:舩木渉)
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