中村憲剛【写真:ダン・オロウィッツ】
明治安田生命J1リーグのチャンピオンシップ準決勝が23日に行われ、川崎フロンターレは鹿島アントラーズに0-1で敗れた。
クラブ創設20周年の節目にタイトルを獲得するという大きな目標を掲げていた川崎Fだが、ステージ優勝を逃し、年間2位で迎えたチャンピオンシップ敗退によってリーグ優勝の可能性も消滅した。残されたチャンスは天皇杯のみだ。
コンディションが万全でなくスタメンを外れていた川崎Fの中村憲剛は、長谷川竜也の負傷によって前半途中からピッチに立った。しかしゴールにつながるプレーを見せられず「自分がシュートを外して、というか決められるところを決められなかった。そこだけです」と無念さをにじませる。
リーグ戦は計9得点を奪い、キャリア最高とも言える1年を過ごしたことで中村憲剛や川崎Fにかかる期待は大きかった。それだけにチャンピオンシップ敗退で失ったものの大きさは計り知れなかったようだ。
「みんな周りはいい環境を作ってくれましたし、けど結果が全てなので…ちょっと今は喪失感が大きすぎてコメントできないです…」と消え入るような小さな声で語る。
普段なら負けた試合でもしっかりとメディアの取材に応じ、ピッチ内外でキャプテンとしての役割を全うしてきた川崎Fの象徴は打ちひしがれた様子で言葉少なに会場をあとにした。
(取材・文:舩木渉)
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