中盤は手薄。香川、ベンチスタートでもチャンスあり
そして代表戦に参加した選手たちは、さしたる怪我をすることなくドルトムントに戻ってきた。18日の前日会見でトゥヘル監督が語るところによれば、再び負傷したロイスはバイエルン戦を欠場する。また、ローデとゲレイロの出場は疑わしいのだという。中盤は少し手薄だが、それ以外の選手について問題はなさそうだ。
しかし香川真司は、日本代表戦のためドイツから往復移動したこと、右足首痛の影響で親善試合オマーン戦の出場は回避され、アジア最終予選サウジアラビア戦でも途中出場となったことを考えれば、ベンチスタートだろうか。
今季ドローに持ち込まれた前述の3戦を振り返ると、バイエルンはサイドアタックを仕掛けられた際に、DFラインにバラツキが、バイタルエリアにスペースが生まれやすいようだ。4連覇にひた走った昨季までのインテンシティを、全体的に維持できなくなっている。それはアンチェロッティの問題というよりは、もっと普遍的なものなのかもしれない。
中盤が少し手薄の状況を考えれば、香川の出場のチャンスはあるだろう。香川としては、出場となれば、こうしたスペースを活かして、まずはリズムを掴んでいきたいところである。今年はもう日本代表戦の予定はない。目の前のドルトムントの試合に、より集中できるはずだ。見失いがちな“自分のパフォーマンス”を再確認したい。
バイエルンのDFボアテングは19日のドルトムント戦を「今季のハイライトの1つ」とする。
ここでバイエルンに勝利すれば、ドルトムントも香川も、波に乗っていけるはずだ。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
【了】