「2失点ともディフェンスラインの問題だったと思っている」(飯田真輝)
3バックの中央を務める、キャプテンの飯田真輝は「自分たちのゴールに近いところで、相手にプレーさせてしまったことに尽きる」と、特に前半はゲームプランが根底から崩れていたことを認めた。
「(ハーフタイムには)コメントに書かれている内容を、そのまま言われました。ソリさん(反町監督)はあまり口調が厳しくなるほうではないので、普通にそれを。その通りだと思っています」
もっとも、これまでにアルビレックス新潟や湘南ベルマーレを率いてJ1昇格をなし遂げ、北京五輪でも日本代表を率いた百戦錬磨の経験をもつ反町監督に率いられて5シーズン目。その間に悲願のJ1初昇格も経験している松本山雅の土台には、メンバーが変遷しているとはいえ、しっかりと自立した精神が芽生えている。
指揮官の静かな檄を受けて攻守両面で主導権を奪い返した後半の45分間を糧に、ホームのアルウィンに横浜FCを迎える20日の最終節へ向けた修正点を誰もが口にしていたのはその証だ。たとえばシュミットはペナルティーエリアを大きく飛び出して相手の縦パスをカットし、味方へのフィードにつなげた後半のプレーをあげた。
「ああいうプレーをもっと前半からやっていれば、(最終ラインの)裏は僕がいれば大丈夫だ、というイメージを味方にもってもらえる。安心感を与えるというか、そういう部分でもうちょっと引っ張っていけたら」
飯田は顔ぶれが急きょ変わった最終ラインの意思疎通を、微に入り細で深めることを課題にあげた。左ワイドの那須川将太が負傷離脱したことに伴い、前節の東京ヴェルディ戦から3バックの左を務めていた喜山康平が左ワイドに回り、當間建文が9試合ぶりに左センターバックに入っていた。
「今日で言えば、僕としては2失点ともディフェンスラインの問題だったと思っている。そこでゲームを壊してしまったので、いま一番考えているのは、連携をもっとあげていくことです」