難しいやり繰りのなかで進んだ世代交代
「清武は60分以上もたない」(ハリルホジッチ監督)
清武と交代した香川も負傷を抱えていてコンディションに不安があったが、サウジアラビアが空けてくれているスペースでの「間受け」には、うってつけの人材である。2点目の原口の得点のときには、香川らしいDFとDFの間へのポジショニングで長友のクロスを引き出し、少しボールに触って原口のシュートへつなげた。
結果的に清武→香川のリレーは上手くいった。しかし、どちらもコンディションに問題のある選手を組み合わせなければならない苦しいやり繰りだったともいえる。本田も45分間限定。
「9~11月がこのような状況になるとは想像していなかった。90パーセントの海外組がプレーしていない」(ハリルホジッチ監督)
サウジアラビア戦のチームがベースになるのかという質問に対して、「(次戦のある)3月についても何も言えない」と答えているのは偽らざる心境なのだろう。一方で、そうした苦しい台所事情の中から大迫、清武、原口が台頭した。懸案事項の1つだった世代交代が進んだわけだ。
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