ハイプレスに適した人選。間で受ける清武
ホームのサウジアラビア戦は勝ち点3を狙うべき試合。オーストラリア戦のように引いて構えるわけにはいかず、高い位置からプレッシャーをかけなければならない。久保の先発起用は予想外だったが、ハイプレスに適した人選と考えられる。
日本のハイプレスは効果的だった。サウジアラビアはビルドアップに苦しみ、ミスが頻発。日本は高い位置で奪ってハーフカウンターという流れを作ることができた。ボールホルダーには必ずプレッシャーをかけ、周囲の相手も素早く抑える。
ただ、プレスをくぐられたときにスペースを抑えるのに失敗してピンチを招いたケースもあった。改善すべき点はあったとはいえ、この試合に関してはメリットのほうがはるかに大きい。
攻撃の軸になっていたのは清武である。4-4-2で守るサウジアラビアは、4-4のライン間にポジションをとる清武を放置していた。清武へ縦パスを入れれば、難なくターンして前を向けた。
また、大迫のボールの収まりが良く、サポートした清武が前向きにプレーする機会も多かった。バイタルエリアで清武が前向きにプレーできるのだから、フィニッシュまでの形を作るのはスムーズだった。
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