首位決戦に向けてベテラン選手を追加招集
11月のW杯欧州予選グループAは、フランス対スウェーデン、2強同士の戦いだった。1位と2位を占める両軍は勝ち点だけでなく得失点差でも並び、この試合に勝ったほうが単独首位に立つという重要な一戦だったが、2-1で勝利を収めて勝ち点3と首位の座を手に入れたのは、自陣スタッド・ド・フランスで戦ったホームチームだった。
この試合では、10月のブルガリア戦を怪我で欠場したオリビエ・ジルーが復帰し、グリーズマンとコンビを組む夏のEUROと同じ攻撃陣を形成。サイドアタッカーはパイエとムサ・シソコ。中盤はマテュイディとポグバの鉄板デュオ。
DF陣は、EUROの後から代表入りしたシディベが右サイド、センターはコシールニーとヴァランの不動のコンビ、そして左サイドには、EURO以降フランス代表からご無沙汰していたエヴラが起用された。
EURO後の新生レ・ブルーで左サイドを務めているのはPSG所属のクルザワだが、代表合宿到着後のメディカルチェックで左腿の付け根部分の故障が認められると、デシャン監督はエヴラを追加招集。
メンバーにはバルセロナ所属のリュカ・ディーニュもいたが、デシャン監督は右サイドが新人のシディベということでバランスをとりたかった思いもあったのか、ベテランのエヴラを選んだのだった。
前半戦は、両チームとも何度かシュートチャンスはあったが、決め手を欠いて0-0のイーブンで終了。スウェーデンのお家芸とも言える美しい2列の守備壁にフランスが攻めあぐねた形だったが、実際、スウェーデンのディフェンスは実にうまかった。