ハリルが苦悩する長谷部のパートナー
だが、ハリルホジッチ監督が答えを見つけ出すのに最も苦慮しているのは、中盤の中央のポジションのようだ。
遠藤保仁が日本代表での最後の試合を戦ったのは、ハビエル・アギーレ前監督のもとで出場した2015年1月のアジアカップ準々決勝でUAE代表に敗れた試合だった。
ハリルホジッチ体制となってから、ガンバ大阪のスター選手を復帰させることが考慮された様子はない。だが、日本代表の最多キャップ保持者が国際キャリアを終えて以来、空席となった7番のポジションを確実に掴み取る選手は現れていない。
その役割を任せるべく様々な選手がテストされてきた。金曜日にデビューを飾った永木亮太は、ハリルホジッチ監督が昨年3月に就任して以来、ピッチ中央に起用された11人目の選手となった。だが、ボスニア人指揮官の好む組み合わせがどの2人なのかはまだ明確ではない。
6月に行われた親善試合のブルガリア戦、ボスニア戦に長谷部誠と柏木陽介が先発して以来、同じペアが2試合連続で起用されたことはない。
その後は柏木と山口蛍を使い分ける傾向だったが、キャプテン長谷部のパートナーとしてファーストチョイスの座を確定させるほどには、ハリルホジッチ監督はどちらにも納得しきれていない様子だ。長谷部はオマーン戦で休みを与えられるまで8試合連続で先発していたことを考えれば、自身最後とも思われるワールドカップ本大会を戦えることが保証されているとみなすべきだろう。
「自分がチーム内で確かな存在になったとはまだ感じていません。自分の場所が安泰ではないという前提でプレーを続けるべきだと思います」と山口は、今回も安定したパフォーマンスを見せたカシマスタジアムでの試合後に話していた。
「新しい選手たちも入ってきています。今日の(永木)亮太も良いプレーをしていたと思います。チーム内には激しいポジション争いがあるということです」