本田圭佑【写真:Getty Images】
【日本 4-0 オマーン キリンチャレンジカップ】
日本代表は11日、キリンチャレンジカップでオマーン代表と対戦し4-0で勝利を収めた。
キャプテンとして先発出場した本田圭佑は、自身のゴールこそなかったものの「相手も相手ですけど、試したいことも試したかなと思っています。なので、とりあえずよしとしようっていう試合かな」と結果にはある程度満足している。
大迫勇也や齋藤学、永木亮太、丸山祐市といった新戦力がスタメンに名を連ね、メンバーの顔ぶれは普段と違った。そこで本田は「一番、自分の中でやりたかったことは、自分のポジショニング」と語る。
清武弘嗣らとのコンビネーションでいい形を作った場面もあったが、それは事前に話し合って考えを共有していたからこそ成り立っていたという。そこに本田は自分なりに「立ち位置」という新たな要素をプラスしていた。
オマーン代表と体と体でぶつかった場合、勝率は五分五分。フィジカルで圧倒できない中で活路を見出すにはポジショニングが重要になる。本田は「立ち位置が良かったぶんだけ、サイドに起点を持って中途半端なポジションでチャンスをクリエイトしていた」と分析する。
ただ、オマーン戦と同じことを15日のサウジアラビア戦でやっても勝てる保証はない。それでも「正確に言えばサポートの位置がものすごく大事だなっていうのは、改めて感じました」と語る本田は、うまくいった部分を次に生かさなければ意味がないと考えている。
「ただ、1試合だけだったので、楽観視はできないし、同じ相手ではない。同じやり方でやって同じ効果があるとも思わない。試合中に相手の立ち位置を見ながら、こっちの立ち位置を変えられるのが理想だなというのは改めて感じますよね。その変化を試合中に付け加えられる選手が、たぶんいい選手なんだろうなと改めて思いながら、試合をしていました」
ロシアW杯アジア最終予選でグループBの首位に立つサウジアラビアを倒せるか倒せないかは、日本代表がW杯に出場できるかできないかを大きく左右する。本田の言う「立ち位置」を試合中に修正しながらゴールにつなげる仕事のできる選手は15日の試合で現れるだろうか。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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