日本代表は9日、キリンチャレンジ杯のオマーン戦（11日）とロシアW杯アジア最終予選のサウジアラビア戦（15日）に向けて茨城県内で練習を行った。

「向こうでもベンチに入れるようになって、前には進めるようになってきている。ただ今、自分に大切なのはもっと限界に挑戦して、どれだけその中で成長できるか。ベンチに入るのが目的ではなくて、試合に出ることが目的なので、そのために日々、自分の中でそういうことを追求していかないといけない」

　川島永嗣は所属するフランス1部のメスで出場機会を得られていないが、そこで腐ることなく毎日を過ごしている。

　ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は基本的には所属クラブで出場機会を確保している選手を招集しているが、川島は日本代表にとって大事な存在だ。

「監督には『本来なら呼ばれる立場ではない』と言われている。ただ自分は前回も呼んでもらって、練習の中で普段自分がやっていることを見せるのが一番だと思っている。それだけじゃなくて、代表の中での経験も今のチームにプラスになることがあればいいし、自分にとっても代表に来られるというのはすごく刺激になる」

『本来なら呼ばれる立場ではない』という言葉には棘を感じるが、川島の捉え方は違う。

「監督も厳しいことを言うけど、すごく選手のためを思って言ってくれているし。時に厳しいことも言うけど、選手にもっと成長してほしいから掛ける言葉だと思う」

　若い選手たちはどんな状況でも高みを目指し続ける川島の背中を見て学んでいるはずだ。ハリルホジッチ監督はその姿を横からしっかりと見守っている。

（取材：河治良幸、文・構成：編集部）

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