前線を活性化させたケインの復帰
現地時間6日に行われたプレミアリーグ第11節アーセナル対トッテナムの一戦は1-1のドローに終わった。ノースロンドンダービーと呼ばれ毎回白熱した展開になるこのカードは、今回も例に漏れず一進一退の緊迫した攻防が繰り広げられた。
前半終了間際の42分、メスト・エジルのFKを頭でクリアしようとしたケヴィン・ヴィマーが痛恨のオウンゴール。アーセナルが先制する。
後半になると50分、ムサ・デンベレがドリブルで相手ペナルティエリア内まで侵入してPKを獲得。これをハリー・ケインが冷静に決めて同点に追いついた。
アーセナルが15本、トッテナムが10本と両チームともそれなりにシュートを放ったが、決定的なチャンスは数えるほどで、引き分けが妥当なスコアだっただろう。
トッテナムは直前にデレ・アリが負傷し、ノースロンドンダービーという大一番で3バックを採用した。結果的に前半はアーセナルに新システムの弱点をうまく突かれてカウンターを食らうなど完全に機能したとは言えないが、前線ではポジティブな要素も見られた。
まずトッテナムにとって大きかったのはケインの復帰だった。長らく負傷していたエースの帰還はそれだけで前線を活性化した。2列目のソン・フンミンやクリスティアン・エリクセンと流動的にポジションを入れ替えながら、ある時は組み立てに参加し、またある時はゴール前に顔を出してフィニッシュに絡む。ケインだからこそできるプレーの数々が見られた。