若手を多く招集。指揮官は経験の積み重ね強調するが…
序盤から大苦戦を強いられている2018年ロシアW杯アジア最終予選の日本代表。前半戦ラストとなる11月15日のサウジアラビア戦(埼玉)で引き分け以下だとB組2位以内浮上が極めて難しくなる。
となれば、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の去就問題発展は必至。最悪のシナリオを回避するためにも、11日のオマーンとの親善試合(鹿島)を最大限有効活用し、ベストな状況で大一番にのぞむ必要がある。
この11月2連戦に向け、日本代表は6日から茨城県内で事前合宿に入った。初日は山口蛍(C大阪)を除く国内組9人といち早く帰国した欧州組の小林祐希(ヘーレンフェーン)で練習をスタート。
途中から原口元気(ヘルタ)と酒井宏樹(マルセイユ)も合流し、12人で1時間程度の軽い調整を行うのみだった。25人全員が揃うのは8日の予定。そこから本格的なサウジ戦対策に入る模様だ。
ご存知の通り今回のメンバーには、初招集の井手口陽介(G大阪)、ハリル体制初抜擢の久保裕也(ヤングボーイズ)、2015年アジアカップ(オーストラリア)から何度も合宿には呼ばれながらA代表出場ゼロの植田直通(鹿島)、キャップ数1の小林祐希といったフレッシュな面々が名を連ねている。
指揮官は「彼らは若くてクオリティがあって能力がある。ただ、すぐにリーダーになることや決定的な仕事をすることを求めているわけではない。将来を準備しているという意味だ」とあくまで経験第一という招集意図を明かしたが、世界基準で見れば、20代前半の選手は決して若くない。
香川真司がボルシア・ドルトムントでポジション争いしている2列目要員を見ても、ウスマン・デンベレとエムレ・モルが19歳、クリスチャン・プリシッチが18歳と10代の才能がズラリと並ぶ。新天地・オランダでこの実情を目の当たりにした小林祐希は強い危機感を募らせている。