ジェノア戦の二の舞は避けたいミラン
「二アンのような特性を持っている選手は他にはいない。よって他の選手のキャラクターをどう活かすかということを考えなければいけない」。会見の中でモンテッラ監督はこう前置きした上で、「ボナベントゥーラを前に上げるか、ルイス・アドリアーノに頑張ってもらうか、マティアス・フェルナンデスを使うか、本田かスソを(右サイドから)移すか」というアイディアをいくつか紹介していた。
現地の最新の情報によれば、結局のところはジャコモ・ボナベントゥーラを1列前に挙げ、中盤に新鋭のマリオ・パザリッチを先発として抜擢する布陣がテストされていたようである。
もっともモンテッラ監督は、先発だけに重要性を求めていない。「途中から入ってくる選手は当然フレッシュなのだから、試合の流れの上では重要になる。彼らがどういう姿勢でプレーに臨むかに期待している」と、ベンチ入りメンバーのモチベーションを喚起していた。
ジェノア戦では先発した本田圭佑が結果を残せず、「ミランの課題はバックアップが不足していること」と地元メディアから批判を受けた。今回のパレルモ戦でベンチから臨む立場の選手が貢献できなければ、やはり同じように言われるだろう。
この試合からは、フィオレンティーナ時代にモンテッラ監督に重宝されていたマティアス・フェルナンデスが故障から復帰してくる。いずれにせよ、途中交代で出てくる選手がどれだけ監督の期待に応えられるかが、ミランの今後の成績を推し量るバロメーターとなる。仮に本田が使われる場合には、当然ながらジェノア戦の二の舞は許されない。
(取材・文:神尾光臣【ミラノ】)
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