香川、ゴールで”奇妙なジンクス”を打破できるか
人員状況については、ゲレイロが2日のスポルティング戦で負傷、シャヒンが胃腸炎によりHSV戦の出場が難しい状況だ。しかし「その他にさらなる怪我人は出ていない」とトゥヘルは言う。くるぶしの腫れで2日のスポルティング戦ではベンチ外となった香川真司も、翌日3日から練習に復帰している。
ゲレイロの出場が危ぶまれ、カストロとゲッツェがスポルティング戦でインパクトを残せなかったことを考えれば、HSV戦での香川の出場は十分に考えられる。先発かベンチスタートかは負傷の程度によるだろう。
“奇妙なジンクス”に悩まされてきたとは言え、現在HSVは最下位に沈んでいる。そういった意味でも勝ち切らなければいけない相手だ。
「ゴール前に入っていかないといけないし、何かしら自分で工夫して攻撃に変化をもたらさないといけない」
29日のシャルケ戦の後で挙げた課題をこなしながら、ゴールといった「目に見える結果」を追い求める。香川もリーグ戦では未だにノー・ゴールが続いている。
「ここで1個、獲り切れないと、状況は変わらない」もっとも、左ではなく、不慣れな右のインサイドハーフでの起用となった場合、ポテンシャルを十分に発揮するには、まだまだ積み重ねが必要となるだろう。連係と連動の中で活かし活かされるには、チームと個どちらの向上も欠かせない。
それでも自らのゴールで“奇妙なジンクス”を打ち破り、“CL後遺症”を吹き飛ばすことができたなら、それは香川自身の現状を打破することにも繋がるはずだ。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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