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指針の見えないユナイテッド。今季開幕から約3ヶ月、モウリーニョは何を目指しているのか

text by 小澤亮太 photo by Getty Images

数少ないポジティブな要素。ルーニーのゴール

定位置を失っているウェイン・ルーニーだが、フェネルバフチェ戦ではゴールを奪った
定位置を失っているウェイン・ルーニーだが、フェネルバフチェ戦ではゴールを奪った【写真:Getty Images】

 数々のタイトルを獲得してきたスタイルである強固な守備からの鋭いカウンターというシーンも多くはない。前線からのプレスを掛けても、後ろの押し上げが足りずにボールを奪いきれない、もしくはファーストディフェンスに行った選手が手を上げていらだつシーンもあった。

 プレミアリーグでユナイテッドは現在8位であるが、上位7チーム中4チームは今シーズンから新たに就任した監督が率いている。その中にはエバートン、ワトフォードといったユナイテッドよりもはるかに資金も個々の選手の能力も劣るチームも含まれている。

 この試合での敗戦でユナイテッドは3位へと転落。グループステージ突破のために残り2試合プレッシャーが掛かる状況となった。ユナイテッドにとっての収穫は3失点目を喫しなかったこと、ルーニーがミドルシュートを決めたことだ。

 ELでは勝ち点が並んだ場合、当該チーム同士の対戦成績が優先されるため、もしフェネルバフチェとユナイテッドが順位で並んだ場合、ホームで4-1と勝利していたユナイテッドが合計スコア5-3で上回ることができる。そしてルーニーのゴールは相手ディフェンスの寄せが甘かったとはいえ、素晴らしいものだった。このゴールが何かのきっかけになれば、ユナイテッドにとってもルーニー本人にとっても大きい。

 CLは3度制覇しているユナイテッドであるが、ELはいまだかつて手にしたことのないタイトルである。優勝チームにはCL出場権が与えられ、プレミアリーグで8位に甘んじている現状では、EL優勝を狙っていくことも必要になるかもしれない。

(文:小澤亮太)

【了】

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